栄養価
コンテの原料は、生乳、天然の酵素、そして海塩のみ。着色料や合成添加物は一切使用されていません。またコンテの魅力はグルメをうならせる絶妙な風味のみではありません。ヘルシーで、バランスのよい食生活を維持するのに大変役立つ栄養素が含まれているのです。
コンテはたんぱく質が豊富で、人間の体に必要な数々のアミノ酸が含まれています。特に、人体に欠かせないながらも、体内では必要量を生成することができない必須アミノ酸をすべて含んでいます。
コンテは貴重なタンパク源であると同時に素晴らしいカルシウム源でもあります。カルシウムとリンの比率も良く、成長に必要なバランスの整ったミネラルが補給できるため、フランスでは子供のおやつとしても与えられています。バランスのよいカルシウムとリンの比率が骨粗しょう症の予防に役立つとして、コンテは医療関係者から子供や妊婦、お年寄りに推奨されています。100g中のコンテには1日の推奨摂取量(600mg)以上の940mgのカルシウムが含まれています。
また、口に含んだときに感じる塩分に反して、100グラム当たり0.8グラムと一般的なチーズに比べて塩の含有量が少なく、ビタミンも豊富でとてもヘルシーな食材です。
フレーバーの魅力
コンテをほおばると、フルーティー、花の香り、マイルド、スパイシーなど、時には言葉が見つからないほど限りなく豊かな風味が広がります。若いコンテは時にバター風味のマッシュポテトのようなデリケートな香りを思い起こさせます。またもう少し熟成の進んだチーズは、フルーティーだったりスパイシーだったり、あるいはローストの風味が泉のように溢れ出します。コンテの味わいは生産地の牧草、作られた季節、チーズ職人の技、熟成庫で過ごした時間を物語っています。それぞれのチーズが独自の物語を語っており、その物語は一つとして同じものはありません。
結局、自身の味覚以外に頼れるものはないのです。常に同じ味のチーズもあれば、コンテのようにほおばるたびに驚きを与えてくれるチーズもあります。なぜなら自然が育むチーズだからです。もしあなたの味覚が好奇心に溢れ、繊細さを求めているのならば、コンテほどうってつけのものはありません。決して飽きることはないでしょう。そのような理由から、コンテをお買い求めになる前には必ず試食されることをお奨めします。
比較的頻繁に遭遇するコンテの味覚は83種類で、ミルク系、フルーツ系、ロースト系、野菜系、動物系、スパイス系の6つの大きなカテゴリーに分類されます。
コンテの生産地域内のチーズ工房60軒の周辺の牧草を調査した結果、各チーズ工房あたり平均130種類、合計576種類の植物相がみられました。土地を生かした農業技術のみが、このように多様な植物相を守ることができるのです。